●吸放湿性
畳の敷かれている部屋は、夏涼しく、冬暖かい(畳ビズ)という特徴があり、畳一枚で約500ccの自然吸湿能力があります。
湿度が高くなると吸収し、乾燥すると放湿し快適な環境を保ち続けます。
●空気の清浄効果
畳表には、大気汚染の元凶となる二酸化窒素(NOX)を吸着する性格があり、空気をきれいにします。
また本床(藁床)を使用した畳においては、シックハウス症候群の元凶となるVOC(揮発性有機化合物)を吸着する働きがあります。
●断熱性・保温性
空気には熱を伝えにくい性質があります。
あの羽毛布団の様に畳床やい草(畳表)にもたくさんの空気が詰まっており、優れた断熱性・保湿性を発揮します。
●弾力性
畳床の力強い弾力性が、歩くときに腰や膝にやさしく、足の裏を刺激して健康な体を作ります。
また、背骨を正常な状態に保つ寝具として見直されています。
適度な弾力性があるため、転んでも怪我もしにくく、赤ちゃんのはいはいにも適しています。
●吸音効果
畳床に含まれるたくさんの空気には、余計な音を吸い込む吸音効果にも作用します。
目で感じる「落ち着いた雰囲気」に加え、この吸音効果がプラスされ心が静まるイメージを与えます。
●湿度
畳はなるべく高温多湿とならぬよう、心がけましょう。高温多湿がカビ・ダニの発生を促します。
天気の良い日には室内の風通しを良くし、湿度が高くならないよう配慮してください。(湿度65%以下となることが理想です。)
エアコンや除湿機による除湿も効果的です。
●お掃除
畳の上の食べこぼしや汚れは、こすらずに拭き取ってください。水などの液体をこぼしてしまった場合にも、
こすらずに叩いて水分を拭き取ることでシミになりにくくなります。
カビ・ダニ防止に毎日欠かさずにお掃除することをお勧めいたします。
掃除機・ほうきは畳の目に沿って軽くゆっくりとお掛けください。
雑巾掛けは、基本的には乾拭きが最適です。(湿った物で拭きたい場合には脱水機で絞ったくらいの雑巾適切です。また、湿った雑巾での拭き取りは頻繁に行なうと畳の艶が無くなってしまうため、程々が良いでしょう。)
●変色
直射日光を長時間当てますと、畳表が変色したり畳の傷みを早めることになります。
できるだけ直射日光は当てないようにお気を付けください。
また、畳表の青さは、葉緑素の色です。
そのため高温(熱いやかん等)、低温(冷やしたビール瓶等)を直接畳の上に置くと変色することがありますので、
お気をつけください。
●上敷にはご注意を
畳の上に、上敷ゴザやじゅうたんを敷き続けると、畳まで掃除が行き届かず不衛生となります。
敷物は敷きっぱなしにせず、定期的にお掃除することを心がけてください。
●染土
畳表は、通常『泥染め』という加工を行なっているため、乾燥した染土の粉がついています。
粉を拭き取って納品いたしますが、多少は残る場合もございます。気になる方は、タオル等で乾拭きをお願いいたします。
“染土”には、畳表独特の香りの保持や葉緑素の酸化防止作用があり、色焼けを軽減する働きがあります。
●もしカビが生えてしまったら
畳にカビが発生してしまった場合には、エタノールでの消毒が最適です。
(作業にはマスクをして、お肌が敏感な方はビニール手袋を装着して行なうほうが良いでしょう。)
まずは、ドライワイパー(無ければ乾いた布)で一定方向に軽く付着したカビを無理のない程度に取り除いてください。
(強く押し付けないよう注意しましょう。量を減少させる事が目的ですので、多少取り除く程度で構いません。)
その後エタノールを雑巾等に霧吹きして染み込ませて、畳目に沿って雑巾掛けをしてください。
必要に応じて亀の子たわしや歯ブラシなどで胞子をかき出し、畳目に沿ってゆっくりと掃除機をかけてください。
最後にもう一度エタノールを雑巾等に霧吹きして染み込ませて、畳目に沿って雑巾掛けをしてください。
困った時にはお気軽にご相談ください。